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『PINTPH™』 作品紹介

とある工場へ新人労働者がやってくる。その工場では「ピントフ」という道具を用いて、コンベアーから流れてくる製品の表面を霧で湿らせていくという単純作業を繰り返す。労働者間で交わされる不毛な会話や、工場内で点々と立ち上がる現象は、現れては消えていく霧のように瞬間的に劇場空間へ気化していく。この風景から浮かび上がるのは、現代の学生が抱く労働観であり、瞬間の連続によってでしか現実を捉えることができない私たちの抱える今日の空虚さそのものである。眼前で立ち上がる風景を自身の目で観察し、空虚な時間の連続から小さなよろこびを見出し続けることが、この作品との積極的な関わり方であり、私たちにとっての希望であると思う。

 

2015年、初演にあたる「ピントフ」を大学構内で自主公演として上演。翌年の京都学生演劇祭2016では設定を引き継ぎ、再構成した「ピントフズ」を上演。観客投票二位評価と団体推薦を得て、全国学生演劇祭への出場権を獲得した。そして2017年「ピントフ™」で、第二回全国学生演劇祭審査員賞を受賞した。


 

キャスト

マスモト        Onew Song(メイク、翻訳、ドラマトゥルク)

ナメカワ        門田佳久                

ノギ          山本拓耶(舞台監督、映像、小道具)

タルタニ        楢兎深笑(劇団立命芸術劇場)

クワタ         田岡真路

カン          Lucia Seong(衣装)          

ナンバラ        立脇魁人

サーイ         西村あかり

 

スタッフ

脚本、演出       福井裕孝

オペレーター、web   丸山涼花

装置          田村潤      

劇団西一風 -立命館大学-

 

 

1985年設立。立命館大学を拠点に活動を行う。内的爆発(パワー)身体的速度(スピード)独創性(オリジナル)を活動指針に掲げ、京都で独自の表現を模索している。


2012、2014年京都学生演劇祭大賞受賞。

2017年、第二回全国学生演劇祭『ピントフ™』が審査員賞を受賞。

撮影:脇田友

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